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最近、乳がんで臨床応用されているセンチネルノードコンセプトが胃がんでも行われるようになってきました。センチネルノードコンセプトとは、がん細胞が直接流れていくリンパ管やそれに続くリンパ節(センチネルノード;見張りリンパ節といいます)を見つけて、それを取り出して、そこにがん細胞がいなければほかのリンパ節にはがんが飛び火、つまり転移していないという考え方のことです。ですから、そこに転移がなければおおきくリンパ節をとってこなくてもいいということになりますが、今までこの区別がつかなかったため、がんの手術では大きめに取ってこざるを得なかったのです。
現在わが国では乳がんだけではなく、胃がんでもがんのところに目で見えるように色素を注射したり、放射性物質を注射して調べたりする方法が臨床研究として行われています。慈恵医大では、色素を注射してもなかなか目で見えづらかったり、放射性物質を注射しても調べづらかったりすることから、独自の方法で臨床研究を行っています。これは、色素のうちインドシアニングリーンという緑色の薬が赤外線でとてもよく見える(ちなみにほかの色素は赤外線でみえません)という性質を利用して、赤外線の装置のついた特殊な内視鏡で観察すると、とてもよくセンチネルノードをふくめた色素に染まったリンパ節を同定する方法です。平成19年4月の段階で、腹腔鏡手術83人の方を含めて200人の方にこの方法を行った結果、34人の方にリンパ節転移を認めましたが、すべての方がこの方法で転移していたリンパ節を見つけることが出来ました。
近い将来、この方法が安全に臨床応用されるということが証明されれば、転移のある方は通常の手術を、ない方はそれ以上リンパ節を取ったりせず小さく胃を切るだけの手術で大丈夫というようになるでしょう。また胃全摘が必要となる方にたいしても、できるだけ術後のいろいろな障害を減らすために、胃の代わりにする小腸を袋状にしたり、大腸の一部を胃に代用したりと、個々の状況にあわせて工夫をしています。
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